糖尿病で怖いのは高血糖により、眼など身体の臓器に合併症が現れることです。
眼の場合は高血糖が続くことにより、網膜症を起こしやすくそれにより
視力低下や失明を引き起こすことが問題です。
糖尿病網膜症とは高血糖が続くことにより、眼をカメラに例えるとフィルムに該当する「網膜」の細い血管が傷んで
詰まったり破れたりする疾患です。初期段階である「単純型」や「前増殖型」の段階では自覚症状が無い場合が多く、
症状が現れるのは新生血管という異常な血管ができる「増殖型」になってからのことが大半です。新生血管は脆いため
突然破れて出血します。出血すると黒い点が見える、視界に影ができた、あるいはまったく見えなくなったといった
症状が出ます。
治療法としては「前増殖型」であればレーザー光凝固により新生血管の発生を抑えます。しかし「増殖型」まで進行した
状況であれば硝子体手術が必要となり、器具や技術の向上で成功率も上昇していますが、場合によっては手術しても
視力が回復しない場合もあります。
糖尿病患者は、予備軍を含めて全国で2,000万人以上といわれていますが、40%程の方が無治療という説もあります。
糖尿病網膜症は予防と早期発見が極めて重要な疾患です。
血糖コントロールと定期的な眼底検査により
網膜症からの失明を防ぎましょう。